街角スナップ、ストリートフォトグラフィの撮り方と肖像権

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街角で偶然見つけた光景を写真に収める喜び、ってありますよね。カメラを通すと異世界のように見えてきたりして、馴れた地元の街でも夢中になってシャッターを切ることがあります。

ストリートフォトに適した機材と撮影のコツ

エルサルバドルで写真家として活躍しているフェデリコ・アレグリア氏が、ストリートフォトに必要な機材と、撮影のコツを明らかにしています。
source:http://www.lightstalking.com/street-scenes/

  • 必要な機材:なるべく小さいカメラに、広角レンズの組み合わせがおすすめ。24mm~50mmが最適。
  • 撮影のコツ3つ+α:
    ① 被写体に敬意を払うこと。たとえばホームレスの方を撮影するとして、弱者を高みから見下ろすようなことはしてはならない。心理的にもそうだし、撮影する際もローアングルで。
    ② 公共交通機関は魅力的なシーンが多い。乗客だけでなく乗務員にも目を向けてみよう。また、人の動きや乗り物のスピードを生かそう。
    ③ 群衆のなかに入ろう。人の群れの中に入り、最初はただ流れに乗っていっしょに歩いてみよう。
  • +α カメラを腰から下のあたりで構えて撮る練習をしよう。ファインダーや液晶画面をのぞかず、どんな範囲が切り取れるか、手首の微妙な角度を研究しておこう。

日本でストリートフォトを撮るときの問題は? 肖像権は?

さて、実際に日本でストリートフォトを撮影するとなると、「肖像権」の問題はどうなんだろう、マナーとして許されるのはどの範囲なのだろうか、と気になりますよね。

肖像権は明確な規定がない

そもそも「肖像権」とはどういうものなのでしょうか。簡単に言うと「自分の肖像をみだりに利用されない権利」です。
実は、法律で明確に規定されているものではないため、刑法上、肖像権侵害という罪で裁かれたり、罰則が与えられることはありません。しかし、肖像権は基本的人権の人格権(個人の人格的価値にかかわり、それを侵害されない権利)の一部、あるいはプライバシー権(憲法13条で規定)に含まれると考えられており、民事上で損害賠償や差し止めが認められるケースがあります。通常、公共の福祉や表現の自由と肖像権が秤にかけられて判決に至ります。

明文化された規定がないため、どこからどこまでが許されて、それ以外はだめ、ということをはっきり書くことはできないのですが、以下のような場合なら問題になりにくいと考えられます。

  • お祭りやデモ、パレードなど、「公の場所」で、「公然たる活動」を行っている場合。見られる、撮られることを参加者が理解しているような状況です。
  • 風景の一部に人が写り込んでいるだけの場合や、後ろ姿、ぼけているなど個人を特定できない場合。

※芸能人など肖像に商業的価値がある場合は、肖像権の範囲には入りませんが、パブリシティ権の問題が発生します。

 

街の人事件

過去に損害賠償請求が認められた事例として有名なのが「街の人事件」です。

ある有名ブランドのTシャツで、胸に性的な言葉が書かれていたものを着ていた女性の写真が、ファッションスナップを集めたウェブサイトに掲載されました。撮られた女性は撮影されたことを知らなかったのですが、インターネット上でこの写真が「性的メッセージをつけた女性」というような誹謗中傷とともに流布し、女性は心理的に大きな負担を感じました。ウェブサイトに対して写真の削除を求めるとともに、損害賠償を請求し、それが認められました。

この事件から、

  • 被写体となった人の了承を得ていない写真をインターネットや紙媒体などに公開することは避けるべき
  • 撮影者に誹謗中傷の意図がなくても、被写体となった人が望まない見方をされるような写真は公開しない

と考えられるようになりました。

実際に気を付けていること

私もいろいろな写真家の方にお伺いしたところ、共通しておっしゃっていたのが、「撮られる人が不快に感じる行動をとらない」ということでした。それは、例えば

  • 盗撮と間違われるような角度から撮らない
  • 女性の体形がわかりすぎるような写真や、こどもの下着が見えているような状況は避ける(運動会などで写っちゃっても公開しない)
  • 撮影する側の身だしなみに気を付け、カメラを向けても不快感を与えないようにする
  • 撮影前に声をかけて了解をいただくのが一番良いが、事後でも確認してもらう
  • 被写体の人の美しさ、可愛らしさを撮る(喜ばないような表情は撮らない)

といったところでした。これらは人としてのマナーですよね。

法律というより一般的なマナーをまとめた富士フィルムのサイト。つっこみがおもしろいです。
撮ってもイイ人 ~イイ大人の写真マナー~

いちゃいちゃしているカップルを撮っても、あなたの青春は戻って来ませんよ!
いちゃいちゃすることもできません!

きびしい!

スナップ撮影で実際に起こりそうなことを、Q&Aで説明した良書です。スマホで気軽に写真を撮るようになっているので、カメラ好きの人だけでなく、みんな一度は目を通したほうが良いかもしれないですね。