レッスンでよく生徒さまからいただく質問のベスト10に入っているのが、「一眼レフのシャッターが切れないことがある」というものです。なぜ? そして解決方法は?
シャッター切れないパターン① 近くのものを撮るとき

それは、近くに寄りすぎたんです!!
レンズには最短撮影距離というものがあります。それ以上寄ることができない限界です。カタログに「最短撮影距離」と記載がありますし、レンズ本体にも書いてあります(書いていないメーカーもあるので、カタログや商品仕様を確認しましょう)。白丸で囲んだ部分の、短いほうの数字が最短撮影距離です。
これは、どこからの距離かというと、カメラのセンサー部分からです。Φマークが書かれているところが、センサーの位置です。レンズの先端からではないので、注意してください。
最短撮影距離以上に近づきすぎると、合焦マーク(ファインダーや液晶画面で、シャッター半押しをすると光るところ)が点滅したり、光らなかったりしてシャッターを切ることができません。そんなときは、カメラを少し引いてください。
シャッター切れないパターン② メインと背景に差がない

それは、カメラが「どこにピントを合わせたらいいか、わからなかった」のです!
とても嬉しいことに、レッスンに来て下さる方は私の写真が好きで、こういうフワフワのお花畑写真を撮りたいと思って下さることが多いのです。
一面のお花畑で「さあ、撮るぞ!!」と思ったのに、オートフォーカスが「ピピッ」と鳴ってくれない、いつまでもズームレンズがジージー音を立てながら動いていて結局撮れない、ということになった、とお聞きするのですが、それは、カメラ的に「どこがピントを合わせるべきメインの被写体なのかわからなくて、ピントを合わせられなかった」という状態です。
こんなときは、マニュアルフォーカスにして撮りましょう。マニュアルフォーカスは難しそう、と思うかもしれませんが、
- レンズのAF/MF切り替えボタン(がある場合)を、MFにする
- レンズのフォーカスリングをぐるぐる回して、ぴたっと来るところを探す
これだけです! カメラの機種によっては、液晶画面で拡大表示しながらピントを合わせられるものもあるので、気負わずトライしてみましょう。
シャッター切れないパターン③ 暗すぎる

それは、暗すぎて、カメラがピントを合わせられなかったのです!
パターン②と似ているのですが、暗すぎて、どこがメインの被写体なのか探しきれなかった、という状態ですね。こういったときは、
- F値の数字を大きくして(絞って)、ピントが合う範囲を広くする
- メインの被写体にしたいものにできるだけ近い位置にあって、明るいもの(街灯とか看板とか)にカメラを向けてピントを合わせる
- フォーカスロックで、メインの被写体を入れた構図にする
これで大丈夫です。
シャッター切れないパターン③ 壊れている

もしかしたら、故障かも。これまで普通にシャッターが切れていたような状況で、急にうまく動かなくなった、というときは、故障を疑ってもいいかもしれません。ヨドバシカメラやカメラのキタムラのような詳しい店員さんがいるお店や、各メーカーのショールームなどで見てもらうといいでしょう。原因はレンズの中にあるAF駆動モーター(ジーコジーコいうあれ)の場合もあれば、カメラ本体のシャッター機構である場合もあります。複数のレンズを持っているなら、付け替えてみてどうなるか確認してみましょう。
やっぱり直接ピント合わせを教えてほしいなーと思ったら、ナゴミフォト写真教室へどうぞおいでくださいませ~♪