【まとめ】デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる【総集編】

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長かった!!
これまでコツコツ書いてきた「デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる」シリーズをいったんまとめます。
なんとなく知っているつもりだったことも勉強しなおして記事にしたので、しっかり頭に入りました。たぶん入ったと思う。入ったんじゃないかな(関白宣言か)。

これまでの「デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる」ふりかえり

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(1)
2015-09-04 11.16.01
プロローグ。世界初のデジタル一眼レフのお値段に驚く。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(2)
フィルム デジタル 比較
センサーサイズの話。中判デジタルのお値段に驚く。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(3)
レンズ断面図
レンズのクォリティについて。フィルム写真の味はオールドレンズの味じゃないのか? という疑問。メカものの断面図は素敵ですなあ。CP+2016にもたくさん断面モノが登場したらしい。行きたかった。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(4)
デジタル フィルム 比較
フィルムっぽいと言われている色味はこうして始まった(のではないか)、という考察と、今回の現像指示について。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(5)
RAW TIFF JPEG比較
Lightroomを使うならどんな画像形式が良いのか。RAW、TIFF、JPEGの違いについてお好み焼きで説明しました。我ながら素晴らしい解説力ww

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(6)
potato1
使用機材の総まとめと、実写画像の比較開始。ジャガイモのアップが出てきます。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(7)
2015-09-11 12.16.17-2
真夏にダリアを撮影したもので比較。最高気温33℃の日に、カメラ3台と三脚持って出かけた労力を感じてください。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(8)
フィルムをLightroomで現像
コスモスの写真で比較。フィルム写真のホワイトバランス調整の難しさを感じました。色のかぶり方がデジタルとは違うと実感し始める。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(9)

アンティーク小物写真と食べ物写真。フィルムっぽさが活きる被写体。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(10)
vintagefilm
自分で同じ被写体を同じ条件で撮影したものをしっかり見比べた上で、「フィルム風Lightroomプリセット」を作りたかった。第一弾はヴィンテージフィルム風プリセット。これ絶対かっこいいと思う。塩系写真にどうぞ。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(11)
softfilm
反響が大きかったふんわりノスタルジックな、柔らかくて褪せた雰囲気のフィルム風プリセット。これ使い勝手めちゃくちゃ良いです!

フィルムとデジタルを自分で比べてみて、感じたこと

今回、フィルムを使って見るにあたっては、フィルム初心者なので、周囲のフィルムユーザーさんたちに話を聞いたり、本を読んで勉強したりしました。

これらの本はサンプル写真が綺麗で良かったです。また、一般的に「フィルム写真っぽい」と思われているものがどういう雰囲気なのかがよく理解できました。

しかし、どうしても一つだけ疑問点が残りました。それは、現像所にお願いするときの指示について。本も、フィルムユーザーの人も、「○○というお店に持っていって、”青っぽく爽やかに”とか、”△△さん風にしてください”と言えば、そんな感じで仕上がって来る」というようなことを書いてあったり言ったりしていて、それが自分にとっては面白いとは思えなかったんです。

デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(1)に書いた通り、私は撮ったらすぐ写真を見たいタイプです。それに加えて、すぐにPCに取り込んでLightroomやPhotoshopで現像仕上げをしたい性格。撮るのも好きですが、デジタルで写真を編集するのも同じくらいに大好きなんです。お仕事とかなんにもしなくていいよ、時間を好きに使っていいよ、となったら、たぶんずーっとパシャパシャ身の回りを撮影してはLightroomで現像、Photoshopで編集して、特に誰に見せるわけでもなく大満足で一生過ごせると思いますね!

そういう気質なので、フィルムカメラに関心を持たなかったのは、現像を自分でできないという点が大きかったです。そりゃあ自宅に暗室作って現像したら、楽しいに決まってるけど、そこまではさすがにできない。それならば、Lightroomでの現像に耐えるデータを作ってもらえば、自分らしく楽しめるんじゃないか、そのためにはどうしたらいいか、というのが、今回の比較記事のスタート地点でした。

以前はこんなのもあったらしいですが、もう製造終了らしい。↓

TIFFデータでもあまりきれいではなかったのはなぜか、そしてフィルムっぽさとは

しかし、かなり条件を考えぬいて現像を依頼し、データを作ってもらったのに、Lightroom等のデジタル処理には向かない状態になっていました。もちろん、Webで見る程度ならまったく問題ないし、きれいなのですが、データが劣化しないTIFFであっても、手を加えると汚くなってしまったのです。なんでこうなってしまったんだろう、と思っていたところ、Twitterでこんなアドバイスをいただきました。

室内でも屋外でも万能に使えるということで、上記の書籍やフィルムユーザーから勧められたのがISO400でしたが、通常デジタルでも画質を重要視するときはISO100で撮っているので、低感度を選べばよかったな、と思いました。
また、現像条件をしっかり考えたはずでしたが、スキャン条件を確認していませんでした。
それから、興味深くうかがったのが三番目の話。ではフィルムはどうやって楽しむのがいいのか質問させていただいたところ、

Lightroom現像が目的だったので、ラティテュードが広いネガフィルムのほうが良いと考えていたのですが、ポジフィルムならそのものを鑑賞して楽しめる、これは目からうろこでした。画面で見る、プリントする、それ以外の楽しみ方があるというのはいいですよね!

何万字もかけてもにゃもにゃ書いてきたことを一言でまとめてくださった…!! @TOYOview45さま、本当にありがとうございました。
本来は、35mmフィルムはデジタルフルサイズと同等(かそれ以上)の画質なのだから、ノイズがあったりホワイトバランスがおかしかったりするのを「フィルムの味」って思ってしまうのはフィルムに失礼な気がするのです。フィルム愛好家じゃない自分が言うのも何だけれども。何がフィルム風足らしめているのか、要素を分けて考えることが必要なのではないか、と強く感じました。

フィルムのデータはデジタル編集には向かない理由を考えた

劣化しないTIFFデータならなんとでもなるだろう、と思っていたのですが、上記の通りデータの品質が予想以下だったことは別としても、なんだかイマイチ。その理由は、たぶんこういうことじゃないかと考えました。

フィルムの場合、画像は丸い粒子で作られています。拡大すると、ひとつひとつがぼわっとした丸い点になっています。一方デジタル写真は、どんどん拡大していくと四角いドットになります。
フィルムには、感光素子としてこのようにハロゲン化銀が塗布されています。

fuji3
http://www.itmedia.co.jp/news/0301/22/nj00_fuji_ccd.html

ハロゲン化銀の分子を100%均一に塗布することは技術的に難しく、ある程度の固まりになっているため、このランダムさも、デジタルが完全に隙間なく四角で埋まるのとは違っています。

ほんとうに小さい世界での違いですが、集まってできた画像を人間の目で見ると、目による補正感(ムラを人間の目が補っている)が異なっているので、フィルムのデータにデジタルデータを合成したりすると、微妙な違和感が避けられないのではないでしょうか。
フィルムのデータもデジタルのデータも同じように扱って、レイヤーを重ねて多重露光風の画像を作ったり、フィルム写真でHDR加工したりしたかったけど、やっぱりそれはデジタルならではの楽しみ方なのかもしれません。

でも、Lightroomで露出を調整したり、角度を変えたりするぶんには、TIFFデータなら劣化なく問題なくできるので、フィルムユーザーの方もLightroomで遊んでみるのもいいのではないかな。

まとめのまとめ

半年以上かけて自分なりに調べたり比べたりした「デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる」。大人の自由研究という感じで面白かったけれど、大変でした! どんなふうに検証すればいいのか、文章をどうまとめるか、かなり悩んで書き上げました。頭もずいぶん使いました…。

しばらくはフィルムに手を出さないつもりですが、また研究欲が湧いてきたら、今度はポジフィルムにもトライしたいし、フィルム現像のクロスプロセスとLightroomのクロスプロセスはどのくらい違うか、なんていうのもやってみたいな、と思っています。