デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(4)

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これまでの「デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる」
デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(1)
デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(2)
デジタルカメラとフィルムカメラをできるだけ厳密に比較してみる(3)

ほんとうにフィルムで撮った写真は味があるの? 現像で変化する?

フィルムでの撮影とデジタルカメラの撮影で一番大きく異なっているのは、「現像」というステップです。
「現像」というと、フィルムをカメラ屋さんに持って行って、カメラ屋さんが暗室でぱちゃぱちゃやってプリントに焼き付けること、と思われるかもしれませんが、デジタルカメラが主流になった今、「現像」は撮影した写真データを自宅でパソコンに取り込み、公開できるように画像を整えることも含みます。LightroomやCanonのDPPなど、取り込んで整えるソフトを「現像ソフト」と言います。撮影したものを無修正で出すことは、「撮って出し」と言ったりしますね。

比較の前提③現像の仕上げ

フィルムっぽい写真というと、少し褪せたような青っぽい、ミント調と呼ばれるようなノスタルジックな雰囲気を連想する方が多いですよね。このフィルムは青っぽくなる、という評判がついているものもあります。しかしあの色味って、フィルムの特性だけで出ているものではないのです。

基本的に、どんなメーカーのどのフィルムも、人の顔色が変に見えるほど偏った色合いになるものはありません。だって、重要な記念写真を撮ったのに、みんなの顔色が悪ーいってなったら、そのフィルムは売れませんよね。多少、青空が美しいとか、赤い花が鮮やかになりやすいとかはありますが、そんなに大きく違うものではありません

デジタル フィルム 比較

ではなぜ、あのミント調の色味になっているフィルム写真が多いのでしょうか。

デジタルカメラが登場してから、フィルムは苦境に立たされました。そんな中、救世主的に登場したのが「トイカメラ」です。トイカメラブームの礎を築いたのは、1983年にロシアのレニングラード光学器械合同、略してロモ社が発売した「LOMO LC-A」です。当時はまだソビエト、工業製品なのにラインが不安定で1台1台微妙に作りが違うこと、レンズ設計の不具合から周辺光量不足が発生することといった、普通の精密機器ではありえない品質が、逆に面白いと評判になり、大人気になったのです。今はロモ社での製造は終了し、中国の会社がOEM生産しています。

他にもいくつか登場したトイカメラが、周辺光量不足、色かぶり(全体的に特定の色がかかっている)、ノイズが多いといった特色を備えていたため、そのタイミングでフィルムカメラに触れた人々にとって、「フィルム=色かぶり」のイメージが植え付けられたようです。

トイカメラでないフィルムカメラで撮影した写真を現像に出すときも、「LOMOっぽい雰囲気で」という要望が多くなり、その中でもミント調が特に好まれたため、対応して仕上げる現像屋さんが増えたというのが、実際のところのようです。そう、フィルムを見られる状態にするには、現像屋さんが色を整える作業をしているのですね。

フィルム現像の依頼パターン

フィルムの現像には、基本的に「自動補正」「フィルム特徴仕上げ」「自動補正なし/ストレート焼き/無補正」の3パターンがあります。

○ 自動補正:現像機に搭載されたソフトウェアが、全体の色や明るさのバランスを整えてくれるので、どんな写真もほどよくきれい。

○ フィルム特徴仕上げ:「青空に強い」「人の肌色が美しい」など、それぞれのフィルムの「売り」を強調して仕上げてくれる。

○ 自動補正なし/ストレート焼き/無補正:自動補正機能を使わず、撮影したままの明るさ、色味で現像する

この「フィルム特徴仕上げ」に、さらに好みの設定を加えてくれたり、現像屋さんのセンスで調整してくれたりするので、「○○店にお願いすると素敵な写真になる」ということになるんですね。フィルムカメラユーザーさんの間では、現像屋さん選びも重要なポイントになっています。

もちろん、それもフィルム写真の楽しみ方ですよね。

でも、フィルムとデジタルを比較する、となったときには、現像屋さんの腕前で素敵ポイントが加算されてる写真と、デジタルカメラで撮影してそれっきりの写真を比べるわけにはいきません。最後の仕上げで素敵さを加えてもらってる写真が、自分個人の作品なのか、というと私自身は疑問を感じなくもない部分もあります。

そこで、できるだけ条件に差がない形で比較するため、フィルムの現像は「自動補正なし、フィルム特徴仕上げなし、要望なし」で頼みました。

”世界中のトイカメラファンの憧れ”っていいですね~♪ ロシアレンズ好きですからね、やっぱり心躍りますよね。